実相寺の歴史
実相寺は、創建400年以上の歴史がある、大阪の中心に位置する大阪市天王寺区上本町にある浄土宗のお寺です。 正式には、「寰公山 浄泉院 實相寺(かんこうざん じょうせんいん じっそうじ)」と号し、 天正元年(1573年)8月に實相上人(寰蓮社玉良誉上人誠阿實相閑公大和尚)によって開山されました。元和三年(1617年)大樹将軍 徳川家康公より現在地に寺領拝領。 昭和20(1945)年3月14日大阪大空襲により焼失し、戦後近代建築の寺院として再建されました。
有名人・文化人墓碑
五井蘭洲
元禄10(1697)年~宝暦12(1762)年 江戸中期の大坂を代表する儒学者。名は純禎、字は子祥、通称 東九郎、号は蘭州、冽庵、梅塢。五井家持軒の三男。 二十歳の時に京都・古義堂の伊藤東涯に入門。のち、懐徳堂の中井甃庵に招かれて講師の一人となり、中井竹山とともに懐徳堂の学問の基礎を作った。 学問は、父・持軒同様、朱子学を主とする。代表作は、荻生徂徠の著作『論語徴』を批判した『非物篇』である。 墓碑の碑文は、中井竹山撰、中井履軒書。なお、本寺のはす向かいにある誓願寺には、懐徳堂歴代の教授を務めた中井家一族の墓所がある。
高田 実
明治4(1871)年~大正5(1916)年 俳優 東京、千住生まれ。川上音二郎一座では悪役で好評を得、のちに大阪で関西新派の旗頭となる。再び東京に戻り本郷座の座頭として新派全盛時代を築いた。墓は東京、谷中金嶺寺にもある。
入江育斎
寛保3(1718)年~寛政11(1799)年 住友家5代友昌の弟。本姓住友氏。儒を五井蘭州、和歌を冷泉為村に学ぶ。病弱の兄友昌に依頼され、驕奢になっていた家風を改めるとともに製銅技術の向上を図った。後別家を立て、豊後町に両替商を開き、「十人両替」の一人となった。
広瀬宰平
文政11(1828)年~大正3(1914)年 初代住友総理人。近江、野洲の人。明治期の大阪財界の大立者。
宗旨・宗派
名称 | 寰公山 浄泉院 實相寺 |
開山 | 實相上人(寰蓮社玉良誉上人誠阿實相閑公大和尚) |
宗派 | 浄土宗鎮西派(知恩院派) |
宗祖 | 法然上人(1133~1212年) |
本尊 | 阿弥陀如来 |
宗旨 | 念仏により極楽へ超生往生をする |
経典 | 浄土三部経(無量寿経/観無量寿経/阿弥陀経) |
総本山 | 知恩院 |
什物 |
浄土曼陀羅図【伝恵信僧都 源信筆】 重要文化財 旧国宝 鎌倉時代 (大阪市立博物館にて保管) |